金曜日 - 5 月 23, 2008
ふろしき
先日、神楽坂を歩いていたら、ショーウインドーのフランス語にふと目が行った。「お買い上げのふろしきでラッピングします」。このあたりにたくさん住んでいるフランス人を意識しての表示だろう。そこはふろしき専門店。いかにも日本的なものからモダンなものまで、さまざまな色や柄や素材のふろしきが用意されている。その数なんと400種類以上!
最近、環境問題への関心の高まりからエコバッグがブームだが、その流れからすると、ふろしきのブームが起こってもフシギはない。何度でも使えてたいていのものは包めるうえに、小さくたためるから場所をとらない。環境相だった小池百合子氏は在任当時、「もったいないふろしき」を考案して、ふろしきを活用すればゴミを減らせるとアピールしたではないか。そのせいかどうか定かではないが、あちこちの店で売られているのを見かけるようになったし、専門店も増えているらしい。
外国の友人にプレゼントする時、包んだふろしきごと贈るのもまたクール! 和風の柄だと、インテリアとしてもクール! と、とても喜んでもらえる。
僕が気に入ったのは、ソムリエの資格を持つこの店のオーナーがデザインしたブドウ柄。昔は一升瓶を包んだそうだが、もちろんそうでなくてもかまわない。包み方を教えてもらったので、今度誰かにワインをプレゼントする時には、絶対使ってみようと思う。
Posted at 10:40 午前 Read More
金曜日 - 5 月 16, 2008
スリッパ

室内では靴を脱ぎ、くつろぐ日本の習慣を、僕自身はとても気に入っている。しかし、個人の家のみならず旅館や居酒屋、寺社仏閣に出入りするたびに、靴ひもをほどいたり結んだりしなければならないことに、ブツブツ文句を言う欧米人は少なくない。
室内でも靴を履いたまま、ベッドやソファも靴を脱がないで寝そべるのが当たり前の欧米で、よその家に招かれた時、もし靴を脱いだりしたら、よほど親しい間柄でないかぎり、「くつろぎすぎ!」と非難されるだろう。
ところで日本のオフィスでは、靴をスリッパやサンダルに履き替えて仕事をしている人をしばしば見かける。あれには、日本に長い僕でも、かなり違和感を覚える。ビジネススーツとはちぐはぐな組み合わせだし、そもそも内と外で履き替える、という発想がないからだ。
靴を脱ぐと差し出される室内用のスリッパ。欧米人はそこでまず面食らうのだが、さらにトイレでべつのスリッパに履き替える、というのにはますます面食らう。トイレに用意されているスリッパがあくまでトイレ専用で、玄関に用意されているものとは役割が違うことを、とっさには理解できないからだ。もしかするとみなさんも、旅館などで、うっかりトイレスリッパを履いたまま、廊下をうろうろ歩く欧米人を見かけることがあるかもしれない。その時は、このコラムを思い出して、大目に見てほしい。
Posted at 10:21 午前 Read More
土曜日 - 4 月 26, 2008
自動販売機

統計によると、フランス国内の自動販売機の総数は、日本の1割にすぎないという。フランスに限らない。日本以外の国には驚くほど自販機が少ない。
たとえばフランスの町で、カフェやスーパーの営業時間外にちょっとした飲み物を買いたくなったら、かなりの苦労を強いられる。そしてほとんどの場合、のどが渇いたままあきらめざるを得ない。道端に自販機が1台もないからだ。置かれても間もなく破壊され、中身を盗まれるからとか。さすがにパリの地下鉄のホームには自販機があるが、防犯のため、まるで金庫のように頑丈な代物だ。
自販機で買える品物は多種多様。その分、世の中への配慮も怠りない。酒の自販機は、夜11時以降は買えない仕組みになっている。成人雑誌の自販機は、夜は表紙が丸見えだけれど、日中、子どもが通る時間帯には中身が見えないようになっている。
モデルチェンジや機能の更新がひんぱんなのもよい。新しい物好きの僕は、携帯電話のQRコードで買える機能ができた時も、最近のSuica携帯対応になった時も早速やってみたクチだ。初来日した人と一緒の時にそうやって飲み物を買うと、必ず驚きの目で見られる。つい先日も、成人であることを証明するtaspoが必要なたばこの自販機の報道を目にしたばかりだ。これからも自販機の新機能には驚かされるだろう。自販機の未来に(缶飲料で)乾杯!
Posted at 09:44 午前 Read More
金曜日 - 12 月 07, 2007
サービスロボット
先週末、東京・有明で行われた「国際ロボット展」を取材した。展示は主に産業用ロボットだが、「サービスロボット」のコーナーには、掃除や警備、調理、教育、介助など、生活の場で人間とかかわるロボットも出品されていた。もしかすると数年後には、このようなロボットが一般家庭にまで入ってくるのかもしれない。
欧米人にこうしたサービスロボットの話をすると、これまでだったら、こんなもの本当に必要なの? とけげんな顔をされることが多かった。日本人は鉄腕アトムなどのおかげで、ロボットに好意的だ。しかし欧米では昔から、ロボットは人間のパートナーではなく労働者の職を奪う敵と見なされていて、今でもそれが一般的な認識だ。だから欧米では、日本のサービスロボット開発は正直、半分バカにされていたのだ。
それが一転、国際的な場で賛同を得る画期的な場面に、今回遭遇した。ロボット展の催事の一つとして行われた「ロボットサミット」で、スイスの産業用ロボット大手、ストーブリ社のアジア・太平洋地域マネジャー、サイモン・ウィットン氏が、将来、高齢者の医療や介護にはロボットの助けが不可欠になるだろう、と発言したのだ。このことを日本人の研究者以外の口から聞いたのは初めてで、とても驚いた。
発言の背景には、2050年には地球の人口の2割強は60歳以上になる、という事情があるのだろう。日本のサービスロボットが世界をリードする日は近い?
Posted at 07:05 午後 Read More
金曜日 - 11 月 02, 2007
100円ショップ
皆さんおなじみの100円ショップ。よく外国人を見かけるなぁ、と思ったことはないですか? 「日本の物価が高いから100円ショップで我慢しているのかな……大変だなぁ」と、きっと同情したことでしょう。
でもちょっと待って! 金銭的に助かることは確かだが、実は外国人が100円ショップに通う理由はもう一つある。この値段でこの品ぞろえはただ一言、「クール!」。
外国人の感覚では、安い店=コストを徹底的に削減する店。サービスや保守はあまり期待できない。商品の並べ方だっておざなりで、もしフランスにあったら、よっぽどお金がない人以外は入りたがらない店になるだろう。なのに日本の100円ショップでは、店の中はぴかぴか、商品も丁寧に並べられていて、よその「お高い店」と変わらない。
フランスから来日したマーケティング専門家を100円ショップに連れていくと、「同じような店がフランスに現れたら、地元の店は大変だろうな……」と心配している。
外国の子どもたちにも、100円ショップはメルヘンの国だ。1個のモノにワンコイン。コンセプトが子どもにも分かりやすいので、「初めてのお買い物」にも最適。初めてもらったお小遣いは、たいてい100円ショップで使う。知り合いの子どもに「日本は好き?」と聞いたら、「ウン、100円ショップがあるから!」。こんな店のおかげで、日本は、子どもにとってもクールな国のようだ。
Posted at 03:00 午後 Read More
金曜日 - 10 月 26, 2007
「パソロボ」がやってくる

23日から、上野の国立科学博物館で「大ロボット博」が始まり、テレビなどで話題になっている。鉄腕アトムを生んだ日本で、ロポットは産業用だけでなく、人間のようなニ足歩行タイプでも世界最高水準だ。
僕はロボットには非常に関心があり、先週末は「アキパ・ロポット運動会」を取材した。ロボットの競走や、先端ロボットの実演などが行われるイベントだ。
去年は最先端技術を使ったホンダの「ASIMO」や、ココロという会社の人体型ロポット「アクトロイド」が紹介されたが、今年は自分で組み立てるようなホビー系の小型ロボットが主流だった。
その理由をロポット運動会の妹尾堅一郎エグゼクティブプロデューサーに尋ねた。「ロボットは研究所や大手企業だげのものというイメージがあるが、家庭でも楽しめることをこのアキパ・ロポット運動会を通じて強調したかった。三十数年前、パーソナルコンビューターが秋葉原から広まったように、パソロポ(パーソナル・ロボット〉もいずれ全世界に普及すると思っている」
会場で、「ファミロボ」の名で知られる3人家族と出会った。お母さんと娘さんが、お父さんの組み立てたロポットで対戦競技に参加している。お母さんのロボットはハロウィーンのコスプレ。娘さんの操縦テクニックはとても迫力があった。
体験・参加を柱にしたロボットイベントが結ぶきずなは、いずれ日本から全世界に普及すると確信した。
Posted at 03:41 午後 Read More
金曜日 - 6 月 29, 2007
透明傘

悔雨である。
梅雨といえば傘。知り合いのフランス人漫画家ピエ一ル・フェラギュは、透明傘にとても感動している。
説者の皆さんは意外と思われるかもしれないが、日本ならば1 00円ショップでも買える透明傘を、フランスでは見たことがない。
ピエ一ルは漫画の中でも透明傘の利便性を紹介した。歩道いっぱいに人がひしめく東京の街では、不透明の傘は不便だ。前方を確認できず歩きにくいし、向こうから来る人といつぶつかってもおかしくない。
傘の歴史が長いヨ一ロツパでは、布製が常織で、ビニールの傘はほとんど見かけない。男性はシックな黒や紺色の大きめの傘、女性は折り畳み式か色鮮やかな傘が主流だ。透明傘はあまりおしゃれではないが、土砂降りの時には、おしゃれより実用が優先。それもジャパンセンスの一つだ。
透明傘といえば、自治体や駅などの無料の貸し傘サ一ビスが、僕はとても好きだ。朝の天気予報をよく調べ、雨の降る破率が高ければ、傘を忘れずお出かけするのが日本人の常識。とても賢明だ。でも、僕のように傘をあちこち忘れる人に、このサ一ビスはとてもありがたい。 おかげで何度も助かった。もちろん翌朝、ありがたい気持ちでその傘を駅に返す。しかし話によると、返却率は低いようだ。 それでもこのサ一ビスがなくならないことを、僕はとても評価する。営利を離れて市民を思いやる点はさすが日本の 住みやすい社会
もク一ルジャパンの一つだと思う。
Posted at 01:20 午前 Read More
金曜日 - 5 月 25, 2007
新・三種の神器
「フジヤマ、ゲイシャ、タクシーの自動開閉ドアー」は長いこと外人観光客にとってのイメージだった。「三種の神器」にも等しいクールジャパンだ。でも、時代は変わった。ここでは、21世紀にふさわしい新しい三種の神器を提案したい。
まず、フジヤマより、「アキハバラ」。この街は今、外国人観光客が訪ねる機会のもっとも多い街になった。家電製品量販店はもちろん、オタク系の店も注目を集めるようになり、英語や中国語のガイドブックにも載っている。
そしてゲイシャより、「ギャル」。昔の日本映画にはしばしば、和服姿の芸者さんが登場した。しかし芸者に限らず和服の女性を街中で見かけることは、今ではあまりない。その代わり、海外に進出したマンガやアニメのおかげで、ギャルは日本女性の象徴にまで成長した。彼女たちはかつての芸者と同じように、異国情緒への憧れをくすぐる存在だ。
最後に、タクシーの自動ドアより、近づくと音もなく開く「自動開閉トイレのフタ」。これがどれほど、この国の合理性お技術力を外国人に面白くおかしく伝えるアイテムであるか、日本人には想像できないだろう。洗浄便座すらない国々から来た人が、高級レストランやホテルのお手洗いに入り、初めて自動開閉トイレのフタとばったり「出会う」瞬間。それはもう、未来都市に流れ着いたような体験だ。
この新しい三種の神器は、これからますます海外で、日本の代名詞となるに違いない。
Posted at 04:13 午後 Read More
金曜日 - 4 月 13, 2007
ママチャリの前乗せベビーチェア
去年の春、2才と5才の娘を連れて、兄夫婦が念願の初訪日を果たした。本当は子供が生まれる前から奥さんとカップルで来たかったが、中々実現できないまま年月が経って、長女がもう5才。
「二人の幼い子供を連れて日本を観光をしたいなんて!」と僕は半信半疑だったが、本人はやる気満々だったので喜んで東京へ招いた。
日本のことを全く知らない兄一家が、東京から関西へ大移動。兄は京都の泊まり先の民宿で借りたママチャリにとても感動していた。娘をハンドルの間に設置されているベビーチェアに座らせて、町中を漕ぎ回ったそうだ。彼に感想を聞いたら、「子供を後ろに座らせると見守れないので親としてはとても不安だ。娘も風景を楽しみながら日本を探検できたので、上機嫌」。
信じがたいかもしれないが、フランスには、自転車の前乗せベビーチェアが存在していない。こんな便利なモノなのに、とがっかりしていた兄。「どうしてこういう発想は日本以外にないのかしら?こういうとても実用的かつシンプルなモノはとてもクールだ」。
毎日のようにこういうママチャリを見慣れている僕はさすがに意外なところを指摘されたと思った。前乗せのベビーチェアが子連れの外人にとってクールなんて、読者の皆さんも信じられる?唯一のネックは、前述したようにフランスにはこういうチェアが売っていない。
帰国した兄はメールで一台を僕に注文した。前乗せベビーチェアはクールかも知れないが結構場所ふさぎの機内荷物だ。兄ってば・・・
Posted at 01:49 午後 Read More