ネオンサイン

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東京の街の夜を彩るネオン。日本語の読めない外国人にはどう見えるのだろう。考えたことありますか? 僕も初めて来日した時はそうだったが、意味不明のクニャクニャした色の並びにしか見えない。店の名前だろう、くらいのことはわかるのけど……。

 証拠に、というのもなんだが、写真をご覧下さい。本来文字の持っている意味を捨て、形や色の組み合わせだけを無数に増殖させて、外国人が東京で感じる混沌状態を表現したつもりだ。いかが?

 日本語の全く読めないフランスの友人によると、東京という街のエネルギーを一番感じるのは、街でこういう意味不明のネオンサインを眺めている時だそうだ。と同時に、最初から意味がわからないと、理解する努力も省けて脳が休まる、という。ちょっと意外な感想だ。意識したことはないが普段、僕らの目は街が発信するサインを読むのに一生懸命働き、絶え間なく情報を脳に焼き付けているのだろう。

 とはいえ看板は、夜目にも明るい道標だ。読めれば迷子にならずに目的の店にたどりつける。東京を訪れる外国人が増えている昨今だ。これからは、ローマ字を交えた看板も欲しいかも……韓国やタイを旅して同じような混沌状態を感じた人なら、賛成してくれるに違いない。実は今、休暇でローマにいる。あんまり得意でないイタリア語に囲まれて、ちょっとフランス語と日本語が恋しくなったエチエンヌでした。


Posted at 05:46 午後 Read More

 プール

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突然ですが、今週は「エチエンヌのプールジャパン」(?)とさせてください。

 日本でもフランスでも、真夏の暑さから逃れるため、涼を求めてプールを利用する人は多い。だが、初めてお互いの国のプールで泳ぐ時には、戸惑うに違いない。

 フランスのプールのほとんどは、「速く」「ゆっくり」「長く」といった習熟度別のレーンなどなく、飛び込みもボール遊びも自由。スイミングキャップを被らなくてOKのところもある。縦横斜め好き放題に泳ぐ人々の間を縫ってうまく泳ぐにはコツが必要だ。目を閉じて泳ごうものなら、必ず誰かとぶつかる。プールサイドから飛び込む子どもたちをいつもに気にしていなければならない。黙々と泳ぎ込みたい人には不向きなプールだ。

 日本のプールは、とにかくやたらと細かい決まりが多い。キャップの着用に始まって、泳ぐ方向、子どもと水遊びしてよいエリア、1時間ごとの休憩……。少しでも疑わしいふるまいにはすぐに注意が飛ぶ。すいてる時だったら、みんなが勝手な方向に泳いだって、別に危なくないじゃない、と思わないでもないのだが……。

 完全管理の日本と完全自由なフランスのプール。組織に身を委ねる日本人と自己責任で行動するフランス人にも似る。どちらかが絶対に良いとは言い切れない。まあ、プールで涼をとりたい気持ちは一緒。お互い頑張って猛暑を乗り越えましょう。


Posted at 04:26 午後 Read More

 交番

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  海外を旅行中、道に迷った経験のある人は多いだろう。日本でならば、交番に駆け込むのが一番の近道。「万が一の時や迷子になった時には、交番の警察官に相談するように」。これは、来日した知人が1人で観光へ出かける時に必ずアドバイスすることの一つだ。「へぇ?日本ではそんなことを警察に相談するの?」と驚かれることが多い。

 交番は、日本以外のほとんどの国に存在しない、日本ならではの制度だ。たとえばフランスの一般市民にとって、警察は遠い存在。刑事事件でも起きない限り、警察なんかに声をかけないで済ませるのが普通。10年近く前だが、ジョスパン首相の時代に交番のような仕組みを導入しようとしたことがあった。しかし、02年に政権が交代すると、内務大臣に就任したサルコジ氏は、「警察官の役割は市民と仲良くすることではなく、捜査や犯罪者の逮捕だけだ」と断言して、フランス版交番制度の試みを廃止してしまった。しかし、昨年大統領になったサルコジ氏は、市民に近い警察の良さをやっと認め、交番に似た制度を導入しようとしている。

 日本で交番の前を通ると、老若男女を問わず、市民が警察官に相談している姿をしばしば見かける。市民と警察の信頼関係を、改めて感じることのできる光景だ。日本の治安は先進国の中で最も良いと言われているが、それはきっと、お隣の交番のお巡りさんのおかげでもあるだろうなぁと思う。


Posted at 04:21 午後 Read More

 親権

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 離婚した後も子供と面会・交流する権利の確立を求めるデモを取材した。日本では今、離婚後の子供の親権は、どちらか一方の親が持つことになっている。その結果、親権を渡した親が、我が子と会えなくなってしまうことが珍しくない。離婚後も子供への責任を果たし続けたいと考えている人は多いだろうし、子供にとっても、別れた親の顔も見られないのは、よいことではないだろう。

 デモには日本人の配偶者と離婚した外国人の参加者も多かった。あるフランス人男性は4年前に離婚して以来、現在8歳になる娘と一度も会えずにいる。調停では週一回会えることになっているが、元妻に一方的に拒否され、娘への誕生日カードすら戻ってきてしまうという。でも、彼にはなす術がない。これってちょっとおかしくない? 例えばフランスでは、家裁の決定を守らず面会を拒否した親には、罰則があるというのに。

 国際離婚では、さらに深刻な問題が起こることもある。元配偶者が子供を日本に連れ帰ってしまい、連絡すら困難になってしまう。子供の国外連れ出しは、「子供の奪取に関するハーグ条約」では犯罪と見なされる行為だ。多くの先進国がこの条約を批准しているが、今のところ日本はまだ。

 親同士が離婚しても、親子は親子。一緒に暮らせない親子にとって何が一番幸福か、あらためて考えてみない限り、日本は子供にとってクールな国とは言えないんじゃない?


Posted at 04:18 午後 Read More

 行列

 iPhone3G_LancementOmotesando.09CropW.jpg 7月11日、アップル社の携帯電話iPhoneの新機種が世界22カ国で同時発売された。誰よりも早く手に入れたい世界中のアップル・ファンは、数日前から店頭に並び始めた。かくいう僕も発売前日から表参道の店に並んだ1人。17時半過ぎに着くと、すでに200人以上が行列を作っていた。僕の後ろに並んだ若い日本人女性は、なんと社長の代わりに並んでいた。これぞサービス残業! アメリカでは良い並び順をとれた人が後ろに並んでいる人に自分の順番を売っていたそうだが、日本ではそんなことしなくても、部下に頼めば済む。

 今回、さすが日本と感心したのは行列の管理だ。並ぶとすぐ、「トイレ・チケット」なるものが配られた。1回30分、スタッフに頼んで行列から離れることができるチケットだ。なるほど、安心してトイレや買い物に行くことができるから、ストレスがたまらない。そして、登録手続きを素早く済ませるため、開店2時間前の朝5時から、スタッフが登録の事前資料を配っていた。

 僕の前に並んでいた米国人は、朝のうちにゲットしてお昼には飛行機に乗ると言っていた。そして★時にはお店を後にして空港に向かった。こんな日程を平気で組めるのは、万事物事が予定通りに進行する日本だけだろう。行列を通じて、国民性が見えてくる、非常におもしろいイベントだった。


Posted at 04:12 午後 Read More

 ゴスロリ・コスプレ

FinnishLoliFashion_CropW.jpg  いまさら改めて紹介するまでもないが、JR原宿駅近くの神宮橋は、毎週日曜日、ゴスロリやコスプレのメッカとなる。ゴスロリファッションや好きなバンドのライブ衣装に身を包み、メークもばっちり決めた人たちと、それを撮影する人たちで、橋はいつも大混雑。カメラ片手の外国人も多い。ガイドブックに、東京名所の一つとして紹介されているからだ。

 最近はゴスロリファッションを着こなす外国人女性もしばしば見かける。先日フラッシュを浴びていたのは、フィンランドから来た姉妹だ。本物の人形のように可愛い。今回で三度目の来日。滞在中の日曜日は必ずこの橋までゴスロリ姿で遊びに来ているそうだ。「中学生の時、学校に日本人の友だちがいたの。その子を通じて日本のマンガやファッションを知った。来てみたら、東京はすごく刺激的な街」と語るのは、ジャーナリスト志望のお姉さん。「フィンランドでの生活は、本当に退屈だから」。妹も、「絶対にこんな格好で街を歩けないもの」とほほ笑む。あれれ、日本では、フィンランドの福祉や教育に学べっていう議論が盛んなんだけどね。若い人には退屈な国なのか。

 2人とも、いずれは日本と関係する仕事をしたいと考えて、日本語を独学している。ヘルシンキから車で1時間ほどかかる彼女たちの街では、日本語を習う機会はないのだそうだ。彼女たちがあこがれを実現できますように!


Posted at 04:08 午後 Read More

 カスタムカー

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先週末、代々木公園付近で「浜崎あゆみ仕様」のカスタムカー数台に遭遇した。車の内装や外装、性能をオーナーの好みに合わせて改造した車のこと。大分前から気になっていたので、オーナーたちに声をかけ、愛車の中を見せてもらった。内装はさらにこだわりの結晶だった。ある車は大小の液晶画面に「あゆ」のプロモーションビデオを同時に流し、ポスターやフィギュア、グッズの数々をレイアウトしてある。

 別の車は、カスタムカーの実物そっくりのミニチュアを後部座席のテーブルの上に置き、そのミニチュアの中にさらに液晶画面を置いて、車への愛も同時に表現している。後ろのウィンカーランプにも超小型液晶画面を設置してプロモーションビデオを流し、道行く人にも「あゆ」への愛をおすそ分けだ。このカスタムカーを作ったのは、東京に住む「くまちゃん」だ。浜崎あゆみがデビューして間もない頃から、彼女のイメージに合わせて少しずつ改造し続けた。かけた費用は10年間で1000万。車体に本人のサインが入っていることが自慢だ。

 不良の文化と冷ややかに見る向きもあるが、ここまでディテールにこだわりる姿勢は、アートに通ずるものがあると僕は思う。しかし、東京都のディーゼル車に関する規制に引っかかり、「くまちゃん」の車は今年いっぱいで路上を走らせられなくなるという。残念。こういう車を集めた博物館ができたらすてきなのに、と思った。


Posted at 11:59 午前 Read More

 キャラ弁

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 たまたまネットで見かけて以来、ここ数カ月マイブームのモノがある。キャラ弁だ。ナルトのようなアニメの登場人物やキティちゃんなどのキャラクターをかたどって作るお弁当のこと。一度実物が見てみたくて、先日、お台場のライブハウス東京カルチャーカルチャー(TCC)で行われたキャラ弁イベントへ取材に出かけた。

 イベントでは、子ども用キャラ弁作りのベテランママ3人が、得意なキャラクター作りを実演してくれた。ていねいな解説付き。レシピも公開された。のりを細く切ってキティちゃんのヒゲを作ったり、半熟卵をコリラックマの耳に変身させたり。カワイイ! その日のうちに食べられてしまうなんて、もったいない……。

 フランスの学校や会社にはたいてい食堂があるから、家から弁当を持っていく習慣はあまりない。遠足の時なんかは、ハムサンドとゆで卵にトマト1個ぐらいを紙袋に入れて持っていく。弁当箱を使う習慣がないから、そもそもキャラ弁が生まれる余地がない。

 キャラ弁は、子どもやカレシ、夫など、作って持たせる相手とのコミュニケーションツールでもあると思う。僕がネットで見つけた中には、バースデーケーキをイメージしたお誕生日用の弁当というのがあった。これは正統派。のりをゴキブリ型に切り抜いてご飯の上に載せた弁当(!)も見たことがある。こんなエスプリに富んだいたずらができちゃうキャラ弁って、クール!


Posted at 12:23 午後 Read More

 ホコ天

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8日に秋葉原で起こった無差別殺人事件で、歩行者天国(ホコ天)が問われている。

 命を奪われた方々の追悼のために、一時的にホコ天を中止するのは当然の配慮だ。しかし、アキバのホコ天自体を廃止することには、僕は反対だ。東京に数少ない「新しい文化の生まれる街」を、さらに減らすことになるから。

 22年前、僕が日本に着いて初めて過ごした週末は原宿のホコ天だった。ラジカセを持ち込み、独特の衣装で踊るグループ、路上ライブ……ここからデビューしたタレントやアマチュアバンドも多い。そういう若者たちも、それを受け入れている街も、僕にはとてもクールに映った。しかし原宿のホコ天は、騒音や違法駐車、周辺の交通渋滞などを理由に、10年前に廃止されてしまった。

 アキバが外国人の間で、日本の最新トレンドを体験できる名所と目されるのは、車を気にせず、ぶらぶら歩きながら街を見物できるホコ天の効果も大きいと思う。

 ホコ天に限らず、人の集まるところでは、人騒がせな出来事が起こりがちだ。アキバでは先頃、自称グラビアアイドルが下着を露出して写真を撮らせ、逮捕されたばかりだ。そこに今回のような事件が起これば、ホコ天への警戒心が高まるのは無理もない。しかし弊害を理由にホコ天を切り捨ててしまったら、アキバは取り返しのつかないダメージを負うような気がしてならない。


Posted at 12:54 午後 Read More

 プリクラ

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私事で恐縮だが、先週は娘の12歳の誕生日だった。そこで、フランス人の友だち数人を招待して、誕生パーティーを開いた。一日中いろんな遊びをしたが、中でも全員が一番楽しんだのはプリクラ。今さら?

 フランスにもプリクラっぽいものが、あることはある。でも、日本のと比べると、とても原始的な代物だ。動物やアニメキャラなど背景のパターンをいくつか選べる程度で、しかもシールじゃない! 要するに証明写真の延長みたいなもの。

 お父さんの仕事の都合で日本に来たフランス人の女の子たちは、日本に来て初めてプリクラに出会った。えらく気に入って、週末には家の近くのゲームセンターに集合し、プリクラの前で仲良くポーズを決める。機種にもこだわりがあって、パターンが豊富なマシンは調査済みだ。日本で生まれて育った僕の娘には珍しくもなんともないが、友だちがいっしょだと楽しいみたい。

 どこがいちばんクール?と彼女らに聞いてみたら、「電子ペンでマークとか文字を描き込めるところ。その場で自分の顔が自分の顔じゃないみたいになっちゃうでしょ。もう、普通の写真じゃつまらない!」と熱心に説明してくれた。

 もうすぐ帰国する子は、フランスに日本みたいなプリクラがないことをとても惜しんでいた。ぜひフランスにも導入してほしいって……メーカーさん、どうかしら?


Posted at 12:50 午後 Read More

 世界平和指数

 

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 日本のことをよく知らない外国人に、「あんなに物価が高い日本でよく暮らしていけるね」と言われることが多い。でも、日本は何といっても平和だ。僕みたいに長年日本で暮らしていれば、それを体感できる。テロや国際紛争の懸念も、露骨な人権差別も、ほとんどない。そんなことはない、という意見もあるだろうが、僕の知っている範囲で言えば、外国と比べてずっとまし。

 5月、英国の経済誌「エコノミスト」の調査部門が、07年に続き2度目の「世界平和指数(Global Peace Index)」を発表した。軍事費、政治の安定、犯罪発生率、男女平等など24項目を分析し、世界で最も平和な国をランキングしたもの。ダライ・ラマやカーター元米国大統領をはじめとするノーベル平和賞受賞者も、支持者に名を連ねている。

 日本は140カ国・地域中5位。去年も同じ順位だった。今年のトップはアイスランドで、最下位はイラク。ちなみに米国は97位で、母国フランスは恥ずかしながら36位。なんと、先進国の中でトップ10に入っているのは日本だけだ。

 だがどうせなら、1位を目指したらいいのに、と僕は思う。先行き不透明と言われている今、悪くない目標では? ただそのためには、女性議員を増やす、有権者の政治参加率を高めるなど、いくつか実現しなければならない課題がある。もし「世界一平和な国日本」が実現したら、とってもクール!


Posted at 04:25 午後 Read More

 バイクの駐輪場

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クールジャパンを代表する商品ってなんだろう? ソニーのウォークマン? 任天堂のゲーム機? 僕はバイクだと思う。世界のバイク市場を50年以上も断トツリードしてきた「ホンダ」「ヤマハ」「スズキ」「カワサキ」は、海外ではバイクの代名詞になっている。

 「その割に、思ったより街中でバイクを見かけないね」とは、初来日の外国人がしばしば抱く感想。僕もそう思った。だが、自分で乗ってみてわかった。バイクは車以上に、止めておく場所に悩む乗り物なのだ。

 パリでも、車より機動性のあるバイクを愛用する人は多い。専用の無料駐輪場が各地区に設けられているから、どこにでも気軽に乗って出かけられる。しかし東京では、有料無料を問わず、駐輪場自体がほとんど整備されていない。なるべく人の邪魔にならない場所を探して、愛車を止めるしかない。そのうえここ数年は取り締まりが極端に厳しくなり、ライダーは行く先々で、どこに駐輪するか頭を悩ませている。僕だって、悪質な駐車違反は取り締まるべきだと思う。しかし、駐輪場を確保せず取り締まりだけ厳しくして、現状が改善できるだろうか。

 数年前、渋谷区はターミナル駅前などにバイク専用駐輪場をつくった。規模が大きくて料金も安い。バイクも守れるし、通行人も安全だ。こういう場所の確保に乗り出してくれる自治体が増えるのを、みんなが待ち望んでいるに違いない。


Posted at 12:03 午後 Read More

 ふろしき

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 最近、環境問題への関心の高まりからエコバッグがブームだが、その流れからすると、ふろしきのブームが起こってもフシギはない。何度でも使えてたいていのものは包めるうえに、小さくたためるから場所をとらない。環境相だった小池百合子氏は在任当時、「もったいないふろしき」を考案して、ふろしきを活用すればゴミを減らせるとアピールしたではないか。そのせいかどうか定かではないが、あちこちの店で売られているのを見かけるようになったし、専門店も増えているらしい。

 外国の友人にプレゼントする時、包んだふろしきごと贈るのもまたクール! 和風の柄だと、インテリアとしてもクール! と、とても喜んでもらえる。

 僕が気に入ったのは、ソムリエの資格を持つこの店のオーナーがデザインしたブドウ柄。昔は一升瓶を包んだそうだが、もちろんそうでなくてもかまわない。包み方を教えてもらったので、今度誰かにワインをプレゼントする時には、絶対使ってみようと思う。


Posted at 10:40 午前 Read More

 スリッパ

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  室内では靴を脱ぎ、くつろぐ日本の習慣を、僕自身はとても気に入っている。しかし、個人の家のみならず旅館や居酒屋、寺社仏閣に出入りするたびに、靴ひもをほどいたり結んだりしなければならないことに、ブツブツ文句を言う欧米人は少なくない。

 室内でも靴を履いたまま、ベッドやソファも靴を脱がないで寝そべるのが当たり前の欧米で、よその家に招かれた時、もし靴を脱いだりしたら、よほど親しい間柄でないかぎり、「くつろぎすぎ!」と非難されるだろう。

 ところで日本のオフィスでは、靴をスリッパやサンダルに履き替えて仕事をしている人をしばしば見かける。あれには、日本に長い僕でも、かなり違和感を覚える。ビジネススーツとはちぐはぐな組み合わせだし、そもそも内と外で履き替える、という発想がないからだ。

 靴を脱ぐと差し出される室内用のスリッパ。欧米人はそこでまず面食らうのだが、さらにトイレでべつのスリッパに履き替える、というのにはますます面食らう。トイレに用意されているスリッパがあくまでトイレ専用で、玄関に用意されているものとは役割が違うことを、とっさには理解できないからだ。もしかするとみなさんも、旅館などで、うっかりトイレスリッパを履いたまま、廊下をうろうろ歩く欧米人を見かけることがあるかもしれない。その時は、このコラムを思い出して、大目に見てほしい。


Posted at 10:21 午前 Read More

 電信柱と電線

ElectricPole@Tokyo.16CropW.jpg  多くの外国人は日本と聞くと、いまだにフジヤマ、ゲイシャ、高層ビル、繁華街の鮮やかなネオンサインなどを思い浮かべる。これでいいのか、とはなはだ疑問だが、観光絵はがきくらいしか参考にするものがないと、こういう現実からずれた思い込みが生まれてしまうのだ。

 しかしご存じの通り、日本のマンガやアニメが世界中で親しまれるようになって、日本への理解にも変化が起きているようだ。マンガやアニメには、絶対に絵はがきにはならない日本の日常風景が登場するからだ。学校の校舎の四角い建物、似たようなつくりの一軒家がズラッと並ぶ住宅街、音を立てて上下する踏切、小さな店が軒を連ねる商店街などは、どの作品にも必ず出てくる。そのため、海外のファンは日本に一度も来たことがなくても、かなりリアルな日本を知っている(つもりだ)。

 そんな日本では当たり前の光景の中でも外国人の関心を引くのは、電信柱と電線。柱に取り付けられた変圧器からあちこちに枝分かれして空中を走る電線を、僕は日本に来て初めて目にした。フランスでは電線は地下に埋められていて、普段目にすることはまずない。同じ感想を何人かから聞いたのは、どこにでもあって目につきやすいからだろうか。もし、僕が「日本日常三景」を選ぶとしたら、間違いなくその一つは「電信柱と電線」だ。あとの二つは……まだ考えていない。


Posted at 10:13 午前 Read More

 広島の千羽鶴

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5月5日、広島平和記念公園にある原爆の子の像は建立50年を迎える。原爆で亡くなった子どもたらのための慰霊碑だ。モデルとなった佐々木禎子さんは2歳で被爆し、10年後、千羽鶴を折りながら亡くなった。僕も子どもの時に、この話を読んだ覚えがある。

先日、その広島に行く機会があった。像の前で写真を撮っていると、自分たちが折った千羽鶴を飾りに京都から来た入たちがいた。像の前で記念撮影をしている彼らに、外国人観光客が声をかけている。千羽鶴の意味を尋ねたらしい。彼らは丁寧に説明し、その後、一緒に記念撮影をしていた。

僕が初めて広島平和記念資料館を見学したのは約20年前。各地で修学旅行中の中高生から片言の英語で、rハロー」「ハウアーユー?」と元気な声で迎えられた。子どもたちには欧米人はみんな英語を話すアメリカ人に見えるんだろうなと、ちょっとおかしかった。

でも、広島で平和記念資料館を見学していた中学生たちは、少し様子が違った。歴史の重さに圧倒されているのだろうか、僕を見るまなざしが冷たい。当時売られていた「I'm not American!(僕はアメリカ人じゃない!)」というTシャツを着たいと思うほどだった。僕が日本人から欧米人に対する警戒感を感じたのは、これが最初で最後。つらい体験だった。

今年ももうすぐこどもの日。世界中の子どもたちが幸せに暮らせますように。


Posted at 09:48 午前 Read More

 自動販売機

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 統計によると、フランス国内の自動販売機の総数は、日本の1割にすぎないという。フランスに限らない。日本以外の国には驚くほど自販機が少ない。

 たとえばフランスの町で、カフェやスーパーの営業時間外にちょっとした飲み物を買いたくなったら、かなりの苦労を強いられる。そしてほとんどの場合、のどが渇いたままあきらめざるを得ない。道端に自販機が1台もないからだ。置かれても間もなく破壊され、中身を盗まれるからとか。さすがにパリの地下鉄のホームには自販機があるが、防犯のため、まるで金庫のように頑丈な代物だ。

 自販機で買える品物は多種多様。その分、世の中への配慮も怠りない。酒の自販機は、夜11時以降は買えない仕組みになっている。成人雑誌の自販機は、夜は表紙が丸見えだけれど、日中、子どもが通る時間帯には中身が見えないようになっている。

 モデルチェンジや機能の更新がひんぱんなのもよい。新しい物好きの僕は、携帯電話のQRコードで買える機能ができた時も、最近のSuica携帯対応になった時も早速やってみたクチだ。初来日した人と一緒の時にそうやって飲み物を買うと、必ず驚きの目で見られる。つい先日も、成人であることを証明するtaspoが必要なたばこの自販機の報道を目にしたばかりだ。これからも自販機の新機能には驚かされるだろう。自販機の未来に(缶飲料で)乾杯!


Posted at 09:44 午前 Read More

 パリの日本語e学習

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日本のマンガやアニメにのめり込んでいる外国のファンの中には、本格的に日本や日本語に目覚める人も多い。フランスの場合、パリのような都会に住んでいれば日本語学校もあるし、在仏日本人も多いから個人レッスンを依頼することができる。しかし地方在住の人はいくら勉強したくても、日本語を学べる環境どころか、まわりには日本人すらいない。地方在住者の日本語熱は冷めるのを待つしかないのか?!

 そんなニーズにいち早く気づいたパリの老舗日本語教室Espace Japonは、動画と音声を組み合わせた独自の日本語教材を1年間かけてオンライン化し、昨年の暮れに学習サイトjeparlejaponais.comを開設した。

 日本語学習のeラーニングは、僕の知っている限りこれが初めてだ。受講者は自分のレベルに合った教材に好きな時間に自由にアクセスし、自分のペースで学習を進めることができる。事前に予約すれば、ウェブカメラを通して日本人の先生からマンツーマンの指導を受けることができるから、発音のチェックもばっちり。

 僕ものぞいてみたが、登場人物はいかにも日本人らしいし、場面の設定も日本の日常をよくとらえているし、日本語教育25年の蓄積が生きていると感心した。

 クールジャパン・ブームの裾野はこうやって、さらに広がることになるのだろうか。まだ立ち上がって日が浅いが、今後の成り行きが楽しみだ。


Posted at 09:33 午前 Read More

 パリの「日本食」

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フランス人にとって、日本料理はとても健康的なイメージ。今まさに大ブームで、ここ数年、フランス全土で「日本料理」の看板が見られるようになった。パリだけでこの2年間に300店以上開店したと言われている。しかし、その8割以上は中国人の経営だ。

 それでも、本場日本の和食を経験したことがないほとんどのフランス人は、この「ニセジャポ」(偽和食店)の和食に満足しているようだ。試しに僕も某ニセジャポへランチに行ってみた。ニセジャポの判断方法は、まずメニュー。寿司、刺し身、焼き鳥の3種類が一緒に並んでいれば、ほぼ確実にニセジャポだ。お店に入ると満員御礼。隣のグループはこの店の定番、寿司と焼き鳥のセットを食べていた。見ると、ご飯に甘いタレをかけている。味のない白飯は外国人には食べにくいからだ。

 このフルコースで13.5ユーロ(約2200円)。パリのランチとしては決して高くないが、本物の日本料理店なら、その2倍くらいはするだろう。

 その日、僕は運が悪かったのかもしれない。最後に口にした鯛の寿司で、なんと骨がのどに刺さった。寿司を食べていて、生まれて初めての体験だった。

 僕と同じような不快な経験をした人は、他にもいるに違いない。本物を食べたことない人に、「日本食はもうまっぴら」なんて思ってほしくないのだが、いったいどうすれば、日本の本当のおいしい味を知ってもらえるのだろう?


Posted at 09:22 午前 Read More

 和風の洋菓子

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「すごいパティシエを発見したよ!」とフランスの某友人。聞けばそのパティシエとは、六本木の東京ミッドタウンにも出店している青木定治さんだった。さっそく彼の店、Sadaharu Aokiを訪ねてみると、白を基調としたこぢんまりした店舗の棚には、色鮮やかな洋菓子が並んでいる。エクレアには、コーヒーやチョコレートクリームの代わりに抹茶のクリーム。フランス人にはとても新鮮な組み合わせだ。柚子や黒ごま、小豆のような和の風味を生かしたミルフィーユやマカロンも提案されていた。

 欧米人になじみの洋菓子で使えば、和風の素材の「新しい」味を抵抗なく気軽に楽しめる。これがパティシエ青木の秘策だ。おかげでパリの洋菓子の定番に新しい風が吹き、その洋菓子は日本にも逆輸入された。

 こういう現象を知ってか知らずか、日本政府は海外の日本食レストラン認証制度なるものを提案していた。中には日本食とかけ離れた食材や調理法を使う日本料理店もあるので、認証で正しい和食の情報を広めようという狙いだ。

 でも、国が先に立ってやることだろうか。和食とはこういうものと決めつけてしまう制度によって潰されてしまう自由な発想があると思う。フランスの洋菓子協会が「フランス菓子認証制度」を導入したら、抹茶エクレアは「伝統的な洋菓子にない素材を使っている」と却下されたに違いない。構想が潰れて本当によかった。


Posted at 12:32 午前 Read More

 パリのゴスロリ専門店

Kawaiko.09cropW.jpg  せっかくパリ滞在中なので、噂に聞いていたフランス初のゴスロリ専門店を訪ねた。

 都心部のとある店のショーウインドウに、渋谷の街で見かけるような服を着たマネキン人形が立っている。店の名前は「Kawaiko」。間違いなくここだ。「カワイイ」という言葉は、今や日本のポップカルチャーを象徴する万国共通語だ。

 中に入ると、服や厚底ブーツ、アクセサリーを始め、J−PopのCDやマンガ、グッズなどが所狭しと並ぶ。服を選んでいる20代の女性が2人。メイクや服装からして明らかに、映画にもなった人気マンガ「NANA」に影響を受けている。

 オーナーのコリーヌ・プローゼは、東京のティーンズファッションに憧れて、20年前からちょくちょく日本に来ていたという。昨年6月に店を持ってからは、裏原宿の服装にヒントを得た、彼女自身のブランドも展開しているそうだ。「直輸入の日本ブランドにしか関心がない本格的なファンもいます。でもフランスの日常生活に、日本のゴスロリファッションは過激すぎる。だからフリルやレース飾りを活かしながら、もう少しおとなしいデザインの服を安く提案しています。こうすれば、ごく普通のパリの女子高生も、憧れのスタイルを楽しめるでしょう」。

 フランスのファッション界が日本のストリートファッションにインスパイアされる。これまでとは逆だ。これが時代の流れ?


Posted at 09:27 午前 Read More

 オタクは「J-Fan」に

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今、フランス出張中。先日は、パリ日本文化会館で行われたマンガとオタクに関する討論会にパネリストとして出席した。批評家の東浩紀さんの著書『動物化するポストモダン??オタクから見た日本社会』の仏語版出版を記念してのものだったが、米国やドイツ、イタリアからも専門家が参加した。日本のサブカルチャー研究は、最近海外でも盛んなのだ。

 90年代初頭、僕がオタクを社会現象として取材し始めた頃、オタクは「犯罪者的な存在」(東さんいわく)として扱われていた。しかし、オタクは現在、海外で日本のマンガやアニメ、ゲームなどを楽しむファンから、先輩として尊敬されている。海外では胸を張って「おれはオタクだ」と言う人も多い。こんな展開、当時は誰も予測できなかった。

 だが、僕はこの海外ファンのオタク自称にいつも違和感を覚える。オタクというあり方は、日本の教育制度や消費社会、情報社会などによって育まれたものだ。それらを密に体験しなければ、オタクには「なれない」。海外ファンが自称するオタクと日本のオタクは、違う文化背景を持つ似て非なるものだ。このあたりの事情を理解していない人ほど、自分をオタクと言いたがるような気がする。

 そこで僕は、海外ファンを「J‐Fan」と名づけようと提案した。「J−Pop」や「J−Fashion」が流行語になったように、この呼び方も定着するとよいのだが……。


Posted at 09:17 午前 Read More

 3列乗車


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先週、フランス人のビジネスマンを10人ほど連れて、東京を動き回った。朝から晩まで彼らの業界に関連する店舗や展示場を見学し、日本の最新事情を紹介したのだ。ずっと電車で移動したが、かなり目立つグループだったことだろう。

 初めて東京の電車を体験する彼らは、「なんだ、全然込んでいないじゃないか」とがっかりしていた。東京の電車は超満員で、白い手袋をした駅員が乗客の背中を押しながらドアを無理やりに閉めるというのは、世界的に有名な話だ。それを目の当たりにするのを楽しみにしていたらしい。僕はあえてラッシュアワーを避けて予定を組んだのだが……。

 その彼らが驚いていたのは、電車が到着するまでの間、3列に並んで待つ人々の姿だ。「フランスではあり得ない! どうしてこんなにおとなしく整然と並んでいられるんだ! 並ぶのが好きなのか?」

 僕ら外国人一行はといえば、電車が来るまでホームの真ん中で突っ立ったまま。列の後ろにつくなんてことはしなかった。

 日本人にとって、公共の場で順番を守って並ぶのは当然で、この基本的なマナーを守らない人は非常識と思われる。フランス人にとっては、どういう順番で電車に乗るかなんてどうでも良いから、わざわざ並ぶほどのことではない。同じ「常識」でも、かくも隔たっているわけだ。

 僕としては、並ぶ方がクールと思うのだが。僕が日本人的になったからかしら?


Posted at 09:10 午前 Read More

マグロの競り 

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スペイン語の観光ガイドブックには、「築地市場、特にマグロの競り見物は、東京観光には欠かせない」と書かれているらしい。先日、そんな情報をゲットしたスペイン人の知人に誘われて、築地へ行ってきた。

 久しぶりに来てみると、市場はすっかり様変わりしている。せっかくなので、友人には生の競りを見せたい。そう思って歩いていると、現場の人に「生のマグロを扱う場所は部外者立ち入り禁止だ」と言われ、隣の冷凍もののブロックに案内された。見物人の安全確保など、いろいろな理由があるらしい。

 十数年前に取材した時は、外国人はほぼゼロ。しかし今回はロシアや中国、米国からの観光客が大勢いた。そのうえ、観光客のために見学者用通路まで用意されていたのには、さらに驚かされた。どうやら市場を紹介しているのはスペイン語のガイドブックだけではないらしい。

 ここで取引されているマグロは、世界中から集まってきている。中にはスペインからのものもある、と友人に教えたら、スペインは現在、乱獲も影響して近海のマグロが減っているため、漁獲高を制限しているのだが……と首をかしげていた。

 市場の見学を終え、場外の寿司屋へ行った。注文したのは、当然マグロの刺し身盛り合わせ。今はこうして気軽に味わうことができるけれど、今後、資源保護の声が高まれば、簡単には口に入らなくなってしまうのかもしれない。未来を憂えながら、よく味わって食べた。


Posted at 09:05 午前 Read More

 ガソリンスタンド

  来日する欧米人にとって、日本のガソリンスタンドは、日本ならではのきめの細かいサービスを実感させられる場所の一つだ。たとえば、給油している間に窓ガラスや灰皿などを掃除してくれる。給油が終わって車がスタンドから出る時には、お客の車が安全に道路へ戻れるよう、元気な声で車を誘導し、走行中の他の車を一瞬止めてくれる。お客の大半は、おそらく2度と会う機会のない人であるにもかかわらず、だ。

 「お客さんのために一生懸命!」というパフォーマンスがこんな日常的な場面でもみられるなんて、さすが日本だと、みんな感心している。

 周知の通り、欧米のガソリンスタンドはセルフ式がほとんど。運転手が自分で給油しなければいけない。すっかり日本のサービスに慣れた僕は、フランスに帰るたびに、面倒くさいなあ、と感じていた。しかし、最近は日本でも、セルフ式スタンドが大分増えてきたようだ。コスト削減のためか、システムの合理化のためか、原因は分からないが、せっかくの「良いサービス」が少しずつ消えてしまうのはとても残念だ。

 先日、とあるセルフ式スタンドでのこと。仕方がないからしぶしぶ自分で給油したら、支払いの時に面白いものを見た。なんと、スロットマシンだ。同じマークを三つそろえたら、ガソリン1リットル当たりの単価が少々安くなる。遊び心がとても気に入った。サービスマンは消えたけれども、サービス精神はまだ残っている。クール!


Posted at 09:00 午前 Read More

 都内の温泉

TokyoRotenburoBlurCropW.jpg 年に数回、パリから東京へ出張してくるフランス人の友人がいる。彼はどんなに短い滞在でも必ず、東京のど真ん中にある温泉施設を訪ねる。商談やミーティングの合間を狙って、周囲には「重要な会議があるから」と断り、僕や他の友人を突然携帯で呼び出す。「ねえ、今から一緒にお風呂に入らない?」

 そして2時間ほどサボって大浴場や露天風呂を楽しむわけだ。「ここは僕のオアシスだ。4日間の出張で温泉に足を運ぶのは難しいと思っていたが、東京に温泉ができてからやみつきになった。飛行機に乗っている時から楽しみにしている。どうして欧米人は、こんなクールなリラックスの方法にいまだに気づかないのだろう?」

 彼の夢は、こういう温泉施設を、パリを一望に見渡すのモンパルナス・タワーの高層階に設けることだ。一緒にお風呂に入るたびに、真剣にビジネス・プランについて話し合う。来場者は1日何人、入場料は1人いくら、運営費にどれくらいかかるか……今のところ実現のあてはまったくないから、ただの与太話にすぎないが、話は尽きない。

このように日本の温泉施設に魅了された友人は彼だけではない。長年日本に住んだもう一人の友人は、引退を契機にパリから地方へ引っ越し、広い敷地の隅に五右衛門風呂を設置しようとしている。温泉ではないが、せめて自然を楽しみながらお風呂でボッとしたいようだ。日本の風呂文化、海外でも受けるかも。


Posted at 08:39 午前 Read More

 回転寿司

KaitenZushiDefW.jpg  回転ずしは、日本語が分からない外国人にとても便利だ。何も言わなくても、目の前で回るお皿をチェックしておいしそうなものに手を延ばせば、おなかが満足するまですしを楽しめる。しかも安い! 皆、最初はサーモン、卵、マグロなど、見た目が無難なネタを選ぶが、慣れてくるといろんな魚に挑戦する。

 僕自身も回転ずしが好きで、よく足を運んでいる。先週行った地方の大型回転ずし屋でのこと。食事が済んでお勘定を頼んだら、店員が近づいてきてポケットから携帯端末を出し、さっと空のお皿にかざした。すると、僕たちが食べたいろんな種類、いろんな値段のお皿の合計金額が、あっという間に計算されたのだ。思わず、仕組みを尋ねたところ、お皿の裏にICタグが付いていて、タグリーダーの端末をかざすだけで、どの値段のお皿が何枚重ねられているかを瞬時に計算できるそうだ。クール! 便利!

 この時僕は、十数年前に回転ずし屋で数字の暗号化を教えてもらった時のことを思い出していた。「一」は「ピン」、「二」は「リャンコ」、「三」は「ゲタ」など……他のお客さんに金額が分からないよう言い換えるという説明を、心遣いに感動しながら聞いたものだ。

 最近は僕をびっくりさせたこの店のように、タグリーダーを導入するところが増えているそうだ。それで業務効率が上がるのは良いことだが、そのためにもし、すし屋のロマンが一つ消えてしまうとしたらちょっと残念……。


Posted at 08:34 午前 Read More

 ラジオ体操

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  ドキュメンタリー映画製作のため、フランスから来日した監督といっしょに関西に出張中だ。毎日、面白いものを取材している。

 先日はラジオ体操の音楽に合わせて動く小型二足歩行ロボットを撮影した。日本人なら最初の音を聞いただけでピンとくるが、ラジオ体操をもちろん知らないフランスの人々には、これから何が始まるのか予測するのは不可能だ。だから本物のラジオ体操も撮影して、ロボットの映像に合わせて使えればいいと思った。

 幸い宿泊先近くの公園に、冬でも毎朝6時半からラジオ体操をしているグループがいるとのこと。翌朝、撮影スタッフ全員5時起きで公園に向かった。しかし、早朝の公園には、なぜか誰もいない。寒さと、撮れないんじゃないかという不安で震えていると、開始直前になってようやく、運動着姿の中年の方々が十数人現れた。お互いに簡単なあいさつを交わし、すぐに体操が始まる。僕たちはカメラを回し、熱心に体操する姿を追った。

 一日を元気に過ごすための、10分間の体操。何十年も前から毎日、公共放送が決まった時間に音楽を流し、その時間に合わせて、公園などに集まって体操する人たちが全国にいる。フランスでは考えられない光景だ。監督はこの映像を通じて、日本の国民性も直観できる気がするとうなずいていた。僕たちにとっても充実した10分間だった。

 夜型の僕に、5時起きはつらかったが……。


Posted at 08:28 午前 Read More

 からくり

Karakuri-YumihikiDoji.SerieB.53CropW.jpg今回はちょっとしたマイブームを紹介したいと思う。

 僕は日本のからくり人形が大好きだ。200年近く前に作られたモノとは思えない技術レベルや、手の込んだ仕組みをコツコツと考える物作りの精神に魅了され、からくり関連のイベントや展覧会があれば、なるべく足を運ぶようにしている。自分で組み立てられるセットをお店で発見した時は、思わず「弓曳童子」というからくりを購入してしまった。

 原型は東芝の創業者でもある田中久重ことからくり儀右衛門が、1820年代に考案したモノだ。人形が4本の矢を1本ずつ矢立てから手に取り、弓につがえ、数十㌢離れた的を狙って連射する。一昨年、江戸東京博物館で行われた「夢大からくり展」で実物を見る機会があった。

 日々の忙しさに紛れて何カ月間も押し入れで眠らせていたが、年末年始の休みを利用してやっと箱から出した。説明書片手に一つずつパーツを組み立てていると、からくり儀右衛門の心を遠くからのぞいているような気がした。

 このからくりは、矢が的に命中せず、外れるよう調整することもできる。外すと気のせいか、童子は悔しそうだし、再度挑戦して当たると、笑顔を見せるようだ。人形に人格を感じさせる工夫が面白い。

 唯一残念なのは、説明書に日本語表記しかないことだ。からくり儀右衛門の言葉(日本語のことだ)を読めない外国人には、その面白さが味わえない。弓曳童子が次に狙うべきモノ、それは海外のファンの心だ。


Posted at 04:52 午前 Read More

 歌舞伎

 

 Kabuki.09-CropW.jpgお正月、久しぶりに歌舞伎を見に行った。何の下調べもしないで見に行くことが多いのだが、そうすると話が全然わからないので、正直言ってちょっとつまらない。

 でも今回は事前に見どころや粗筋を調べて、團十郎が演じる助六の花道でのパフォーマンスを楽しみにしていた。にもかかわらず、席を手配したのがぎりぎりだったので、残っていたのは3階席だけ。オペラグラス必携のいつもの席だ。ケチっているのではなく、他の席がとれたためしがないのだ。
 3階席には外国人観光客がすごく多い。日本の伝統芸能として海外でも知られる歌舞伎をナマで見たい人たちが、ツアーの一環として訪れるのだ。果たして3階からでも歌舞伎初体験を本当に楽しめるのかな。1階席と比べて、3階席は舞台から離れているから心配だ。
 残念なことに僕の席からは、花道の團十郎がまったく見えなかった。楽しみにしていたのに……がっかり。まるで18世紀ヨーロッパの気分だ。当時の劇場では、貴族や裕福層が舞台近くに座り、庶民は天井桟敷から芝居を見ていた。でも21世紀には、もう少し工夫して、離れた席からでも歌舞伎を楽しむことができないかしら? 例えば、日本企業が誇る大型液晶画面を3階席に取り付けたら、どこからでも舞台が見えるようになるのでは? その画面に字幕をつけたら、粗筋が分からなくても歌舞伎を楽しめるのでは? こういうアイデアもクールじゃないかと、遠く3階席からすごく感じた。

Posted at 10:26 午後 Read More

 成人式

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 去る14日、渋谷区役所で行われた成人式へ取材に出かけた。会場前では、華やかな振袖やスーツ姿の新成人たちがにぎやかに盛り上がっていて、報道記者の他、外国人観光客も、普段なかなか見られない着物姿の若い女性へレンズを向けていた。

 「成人式」という行事は、欧米には存在しない。昔、僕が18歳で「大人」になった時も、個人的には嬉しかったが、とりたてて行事があったわけではない。当時はなんとも思わなかったが、日本に来て成人式の存在を知った時には、ちょっとうらやましかった。
 それにフランスでは日本のように、新しく選挙権を得た人に、黙っていても「選挙のお知らせ」が届くわけではない。自分で役所に行って投票権の申請をしなければ、選挙権を行使できない。社会的な責任を感じる、とても孤独な作業だ。
 一方、日本では成人の日は全国的な祝日で、自治体をあげて成人式を行う。大人社会への第一歩を不安とともに期待も持って歩み出せそうな気がする。
 この大事な日に会場前では、日本共産党の街頭演説が行われていた。ワーキングプア、格差社会など、若者たちにとっても身近であるはずの社会問題を、新成人に少しでも意識してもらおうとしているのだろう。
 お互いの晴れ姿を写メールで写すのに一生懸命だった新成人の皆さんに、そのメッセージは届いたかしら? 晴れ着を脱いだ明日は大丈夫かしら?

Posted at 10:23 午後 Read More

甘酒 

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初来日の際、まず日本の冬の澄んだ空気と高い青空の組み合わせに魅了された。それまで過ごして来たパリの冬は寒気と共に雲が低くたれ込み、しばしば冷たい雨も降る。そんな冬を誰が好きになれるだろう?以来21年間、お正月を一度もフランスで過ごしたことがない。そして長年、お正月を日本で過ごせば、「マイ伝統」も出来てくる。神楽坂に引っ越してからは、年越しの瞬間を必ず近所の神社で過ごすようになった。23時50分頃に家を出て、静かな真冬の夜を徒歩5分の神社へと歩く。同じように歩く他の人々も皆、目的地は同じだ。神社に着くと、参拝の列が少しずつ出来だしているが、まだまだ余裕。列に並び、お焚き上げの炎からはぜる火を眺めながら、カウントダウンを静かに待つ。神秘的な瞬間でもある。やがて除夜の鐘が鳴り、張りつめた空気が緩む。新年が明けると参拝客も増え、列も少しずつ進み出す。我が家の番ももうすぐだ。そして、参拝の後にはおみくじを買い、今年の家族3人の運を照らし合わせる。これが毎年の家族行事だ。でも、僕にとって本当の年明けは、境内で配られる甘酒を飲んだ瞬間だ。毎年、町内会のボランティアの方々が参拝客に一杯振る舞ってくれるのだ。冷えた指を紙コップを通して伝わる熱い甘酒で温めながら、少しずつ味わう。係の方が自分の家族と過ごす時間も甘酒と共に振る舞ってくれているのだと思うと、心も温まる。このささやかな心遣いは新しい年最初の良い出来事だ。ボランティアの皆さん、毎年Merci!


Posted at 10:17 午後 Read More

 お節料理

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  明けましておめでとうございます。読者の皆さん、今年もどうぞよろしくお願いします。

 ちょっぴり遅いが、今週はお節料理の話。例年、自家製のお節を楽しんでいるが、今年はデパート系の物に初挑戦した。高値におびえつつ、展示見本の中から選ぶのはとても楽しい。お財布と相談して、今回の原稿料に相当するものに決めた。
 丁寧に重箱に詰められた珍味ではなく、生活に根ざしたものから単純な語呂合わせまで、それぞれ意味が込められているのがおもしろい。
 例えば田作はもともと、田畑の肥料として使われていたカタクチイワシを、新しい年の豊作を願いつつ食べたもののようだ。ハイテク日本のお節にも相変わらず顔を出すのは興味深い。
 「めでたい」の「タイ」、「よろこぶ」の「昆布巻き」の由来を初めて知った時、今も昔も変わらない日本人のユーモアに思わずうなずいた。オヤジジョークでは誰にも負けない僕は、こういうのが特に好き。
 日本人の間でもあまり知られていないようだが、五段ある重箱のうち、一番下の五の重を「控えの重」として空にしておくのは、さきざきさらに富が増える余地があることを表しているそうだ。場所を用意して福を待つという発想は、なんだかカワイイ。
 里帰りし、家族に囲まれながら楽しむお節料理の重箱には、日本人の文化や心が彩り良く詰め込まれていると思う。

Posted at 10:11 午後 Read More

 忘年会

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いよいよこの連載も今年の最終回。読者の皆さん、2007年はどんな年でしたか? 良い思い出がいっぱいの年だったことを願っています。忘れてしまいたい年であった方は、忘年会でうまくストレスを発散できたかしら?

 職場の忘年会は、僕が日本に来て初めて知り、かつ感心したことの一つだ。仕事とプライベートをはっきり分ける欧米には、職場での飲み会というのが基本的にない。年末には、社長のスピーチと乾杯で1年を締めくくるパーティーがあることはあるが、本当に簡単なものだ。
 同僚や、場合によっては取引先も交えての忘年会、僕はとても良い習慣だと思う。レストランや居酒屋に集まってお酒を飲みながら1年を振り返る。仕事相手と仕事以外のことも話題にし、より気心が知れる機会。僕も毎年この時期には、いっしょに仕事をしている広告代理店やカメラマンのグループから招かれて、週に何回も飲み歩く。普段の飲み会よりも大人数で集まるから、新しい知り合いができることが多い。この場での出会いが、翌年に結ぶ人脈の最初のステップになることもある。
 いやなことは古い年といっしょに忘れてしまおう、という考え方は気に入っているが、個人的には「忘れる」会より、絶対に「覚えておく」会にしたい。
 それでは、2008年が皆さんにとっていい年になりますように! 来年もまた、紙面でお目にかかりましょう。Bonne annee!

Posted at 10:05 午後 Read More

 クリスマス

ChristmasTreeHotelB.17-CropW.jpg  ハロウィーンが終わると、お店や街のデコレーションはクリスマス・ムード。四季折々の彩り豊かな日本だが最近は、自然界の季節の移り変わりより、商業施設のシーズン・ディスプレーの方が、時間の流れを正しく感じられる気がする。

 余談だが、今年の紅葉は特に遅かったような。このままでいくと、お正月過ぎに落葉する日も近いのではないかしら? 地球温暖化の影響がここまで来ているのか、気になるところだ。
 さて、クリスマスといえば日本では、友だち同士でのパーティーやカップルで過ごすのが主流。一方、お正月には里帰りをする人も多く、家族で過ごすのが一般的だ。
 フランスではこの逆。クリスマスは家族など内輪で祝い、新年のカウントダウンは友人同士でクラブやレストランへ繰り出すことが多い。
 キリスト教では、生まれたばかりのイエスと母のマリア、父のヨセフが馬小屋で安らぐ光景は、家族を象徴する場面だ。だからクリスマスにツリーを囲んで家族で過ごすのは、本来の意味に沿った過ごし方なのだ。そのため、イブの夜は街がとても静か。イエスを通して家族に思いをはせる日なのだ。初詣でに行って、八百万の神々に家族の無病息災を祈るのと似ている。祝う日は一緒でも、国柄によって過ごし方が変わるのが面白い。
 今回の写真は、僕が思う東京で一番クールなクリスマス・イルミネーション。読者の皆さんへ僕からのプレゼントだ。Joyeux Noel !

Posted at 01:21 午後 Read More

 新しい入国審査手続き

WantedPoster.19CropW.jpg  日本政府は11月20日、来日する外国人や再入国する在日外国人のほぼすべてから、両手の指紋と顔写真の採取を始めた。「政府インターネットテレビ」では、その手続きをこともあろうに「クールジャパン」のチャンネル紹介している。

 あれ? 来日する人をテロリスト予備軍扱いすることの、どこがクール? 「外国人観光客様は犯罪者様」と言ってるようなものじゃない? 僕のように日本に根付いた在日外国人は、みんなあきれているんですよ! 労働ビザや永住許可を取得した外国人の身元情報は、入国管理局に把握されている。なのにどうして再入国するたびに、いちいち指紋を採られなければならないのか?
 リオネル・デルソーは東京で20年以上暮らすフランス人通訳者だ。ネット上で署名運動を展開したり、ポスターをつくったりして、この制度に警鐘を鳴らしている。
 彼が最も恐れるのは、この差別的で排斥的な扱いもさることながら、これが常識として定着することだ。たとえば、日本人の妻子を持つ外国人男性が空港で再入国手続きをする時、家族なのに別々のラインに並ばざるを得ない。そして、それを子供に、お父さんは外国人だから、君やお母さんとは違って写真と指紋をとられるんだよ、と説明しなければならない。こういうのが当たり前になってしまうことだ。
 日本政府には悪いが、やはりこの制度、クールではない!

Posted at 12:56 午後 Read More

 サービスロボット

 smartpal01-CropW.jpg 先週末、東京・有明で行われた「国際ロボット展」を取材した。展示は主に産業用ロボットだが、「サービスロボット」のコーナーには、掃除や警備、調理、教育、介助など、生活の場で人間とかかわるロボットも出品されていた。もしかすると数年後には、このようなロボットが一般家庭にまで入ってくるのかもしれない。

 欧米人にこうしたサービスロボットの話をすると、これまでだったら、こんなもの本当に必要なの? とけげんな顔をされることが多かった。日本人は鉄腕アトムなどのおかげで、ロボットに好意的だ。しかし欧米では昔から、ロボットは人間のパートナーではなく労働者の職を奪う敵と見なされていて、今でもそれが一般的な認識だ。だから欧米では、日本のサービスロボット開発は正直、半分バカにされていたのだ。
 それが一転、国際的な場で賛同を得る画期的な場面に、今回遭遇した。ロボット展の催事の一つとして行われた「ロボットサミット」で、スイスの産業用ロボット大手、ストーブリ社のアジア・太平洋地域マネジャー、サイモン・ウィットン氏が、将来、高齢者の医療や介護にはロボットの助けが不可欠になるだろう、と発言したのだ。このことを日本人の研究者以外の口から聞いたのは初めてで、とても驚いた。
 発言の背景には、2050年には地球の人口の2割強は60歳以上になる、という事情があるのだろう。日本のサービスロボットが世界をリードする日は近い?

Posted at 07:05 午後 Read More

アイデアで勝負! 

Picture%204.png  先週末、新宿で行われた「世界のCMフェスティバル」へ遊びにいった。世界中の面白いテレビCMを集めてオールナイト上映するこのイベントは、81年にパリで生まれ、今では世界40カ国で楽しまれている。一晩のイベントで紹介するCMは500本に上り、その制作費を合計すると、「タイタニック」のような大作映画をはるかに越えるそうだ。

 今回、日本でもヒットしている男性用ボディースプレーAXEのCMを世界中から集めてきて上映している。エロチックなCMで知られるAXEだが、「日本のは米国などにくらべるとずっとおとなしい」。こう語るのは、?年以来、このフェスティバルの日本版を提供しているフランス人、ジャン・クリスチャン・ブーヴィエだ。
 福岡在住?年の彼に、日本で制作されているCMの特徴を聞いた。
 「低予算でもアイデアで勝負しているCMが特に好き。福岡の若手クリエーターが作ったローカルCMを毎年上映しているが、時にはこういった低予算のCMの方が好評なことがある」
 CMの出来と予算は関係ないという彼の意見に、僕も同意。僕が感激したのは、人間がパワーショベルやクレーンなどの重機を演じる、福岡の建設機材レンタル・販売会社南陽のCMだ。日本と違ってフランスには、地方局というのが存在しないので、地元密着かつ経費節減型のCMにお目にかかることがない。だからよけいに新鮮に感じるのだろう。クールなアイデアに拍手!

Posted at 06:52 午後 Read More

 手で見る展示

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美術館や博物館でよく見かける、「展示に手を触れないでください」という注意書き。美術品は目で楽しむもの、手で汚してはいけない……。一応納得できるが、じゃあ、目が見えない人はどうしたらいいの? 芸術を楽しめないの? それを意識したのは、京都の龍安寺を初めて訪ねた時だった。

 石庭の静謐な美しさには、もちろん感動した。それ以上に僕が龍安寺で感嘆したのは、「ミニ石庭」だった。実物の25分の1サイズで、石庭の15個の岩の位置、形や大きさ、白砂の帚目までできるかぎり正確に再現してある。目の見えない人が自由に手で触れられるよう用意され、点字の説明パネルも貼られている。本当に優しい工夫で、僕は日本以外の国でこういうのにお目にかかったことはない。
 それから僕は博物館に行くたびに、目の不自由な人向けにどういう配慮があるのかを、まめに調べるようになった。たとえば江戸東京博物館には「手で見る展示コーナー」があり、人力車や建物の模型などが用意されている。でも僕が知っているかぎり、まだまだ視覚障害者に優しい展示施設は少ない。そこで、一つ提案したい。
 美術館、博物館関係者の皆様! 手で見る展示コーナー設置に力を入れ、視覚障害者にとって、もっともっとクールな国にしてください。せっかくミニアチュアや縮小モデル作成の技術を誇る、手先の器用な国なのだから。

Posted at 11:40 午後 Read More